前篇の「これをやらねば気が済まない の巻」をお読みでない方は、まずはコチラ!
~ベランダ七輪再決行 の巻~
前編で無事に桜でんぶが出来上がったので、次はいよいよウグイス豆を作ります。
【用意するもの】

青えんどう豆

砂糖、重曹、塩
ここ3年ほど青えんどう豆は不作続きで、国産のものは特に数に限りがあるそうです。
輸入ものを使用する場合は、「マローファットピース」という名が青えんどう豆に該当します。
マローファットピースは国産のものよりも皮が厚いので、水に浸す時間をたっぷり取ると美味しい仕上がりになります。

まず始めに豆を水洗い。
表面の汚れがなくなるように、豆に傷をつけないように、丁寧に洗います。

洗い終えたら、豆がひたひたになるくらいの水をいれて一日置きます。

一日経過したところ。
しっかり一日浸すことで、豆が水分を吸収してシワのないふっくらした形になります。
目安としては、最低でも8時間浸すと良いです。

さて、豆の戻し作業が済んだところで、豆の調理を始める前にご飯を炊きます。
以前、響子さんの愛情弁当でも行ったように、炊く際、蜂蜜を一匙いれると炊き上がりがぐっと美味しくなります。
ご飯の支度ができたら、ウグイス豆の調理です。

一晩つけた水ごと、豆を火にかけます。

沸騰するまで待ちます。

沸騰したら、塩と‥

重曹を耳かき一杯程度、加えます。
重曹は豆を柔らかく煮る時の必需品ですが、入れすぎると味が損なわれるので注意です。

このまま、灰汁をとりながら弱~中火で15分煮ます。
豆は茹で汁が常にひたひたになるように時々水をさします。

茹で上がりは、実際に一粒食べて固さを確認。

ザルにあけて水気をきります。

空になった鍋を一度洗い、新しく水を注ぎます。

用意した半量の砂糖を加えて溶かします。

砂糖が溶けたら下茹でした豆を加え、弱火でコトコトと20分程度茹でます。
この時、グツグツと茹でると皮がはがれてしまうので注意。

豆を煮ている間に七輪の準備をします。

思ったより油が乗っているため、今回も煙がよく出ます。
今回は最初からベランダで行ったので、火災報知機の鳴る心配もありません。
防寒しなくても大丈夫な素晴らしい気候のもとで、落ち着いて行うことが出来ました。

めざしを焼き終えた頃に、ちょうどご飯が炊けました。

艶が写真でお伝えしきれないのが残念。
蜂蜜を入れるとつややかでベタつかない炊き上がりになるので、お寿司やお弁当にはオススメです。

ウグイス豆のスペースを残しつつ、ご飯を半分の高さまでよそいます。

お好みで、ごまをまぶして‥

お醤油を塗って‥

ちぎった海苔を乗せます。

最後にさっと上から醤油を塗ってなじませれば、のり弁の出来上がり。

上にご飯をよそえば、隠れのり弁の完成です。
ご飯はここで一旦置いて、粗熱をとります。

そうこうしている間に、豆を茹でてから20分が経過しました。
残りの砂糖を加え、更に15分ほど煮ます。
この時も、皮がはがれないように、火は弱火でコトコト。

最後に味を引き締めるために、塩をひとつまみ入れます。

液量が豆の半分程度になったら火を止めます。
まだひたひたな場合も、豆がほっこりと茹で上がっていればOKです。
あまり長時間煮ると、ウグイス餡になってしまうので注意です。

自然に熱を覚ましたら完成。
ふっくらして艶々のお豆は、とっても美味しそう。
ウグイス豆も出来上がり、あとは出来上がったおかずを盛り付けるだけ!

ご飯を押して、梅干しを入れるくぼみを作ります。

梅干しをセット。

ウグイス豆を空いているスペースに入れます。

そして桜でんぶをふりかけて‥

めざしを乗せれば‥

懐かしのお弁当の出来上がり!

「これ、メイのね」
今回のめざしは小ぶりなので、そのまま入りました。
手間暇かけた今回のサツキちゃんのお弁当ですが、皮肉にも、前回のほうが美味しそうに見えます。
それは、着色料の力が大きいかもしれません。
今回の手作り桜でんぶにも食紅を使用していますが、ほんの少量なので市販のものに比べて色は淡い仕上がり。
やはり色は食欲に大きな影響を与えるのだと驚きです。

それでも、不思議なことに食べると今回のほうが美味しいのです。
桜でんぶは砂糖を最低限に抑え、あの砂糖独特のジャリッという食感をなくしました。
鱈の身のほどよく弾力と磯のものの香りがして、鱈本来の美味しさを味わえます。
これならお魚が上手に食べられない小さな子でも美味しく食べられます。
淡い桜色も、目でお弁当を楽しむ大事な役目を果たしています。
もしもこれがくすんだ茶色だったら、メイちゃんの目は輝かなかったかもしれません。
ウグイス豆も、視覚で人を喜ばせます。
試しに一口食べてみると、旨い!
つやつやとした外側に、ほっくりとした柔らかい豆の食感。
甘くありつつも、ほんのりとほろ苦い春の味です。
豆本来の味がいきているので、ご飯や桜でんぶと一緒に食べてもまた美味しいです。

そうしてご飯を食べていくとたどり着くのり弁当。
ごまとお醤油に海苔。
そんな、ごくごくシンプルな組み合わせは、真新しくはないものの、人を安心させる美味しさがあるものです。
お醤油をハケで塗ったり、「グツグツじゃなくて、コトコト」と豆を煮ること。
蜂蜜を一匙いれたり、お弁当は熱を冷ましてから詰めていくこと。
そんな、ほんのひと手間や料理の基本は、優しいお母さんの気配を感じさせます。
お母さんが入院する前、サツキちゃんはお手伝いをしながら、こういう小さな大事なことを教わっていたのかもしれません。
素朴でありながらも、丁寧に教えられ、作られるお弁当。
健気なサツキちゃんに、今一度心が切なくなる一品なのでした。
■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□
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