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~まな板を染める真っ赤なアイツ の巻~
オリヴィエサラダを冷やしている間に、いよいよメインのボルシチを作り始めます。

今回の主役は、普段見慣れない西洋野菜ビーツ。
別名赤大根と呼ばれ、一見すると赤カブに似ていますが、まったく別物。
カブではなく、てんさいの一種です。
独特の甘みと真っ赤な色が特徴で、鉄分とビタミンたっぷりの栄養価の高い野菜です。
ロシア料理といえばボルシチを連想する人も少なくないはず。
とは言え、ボルシチが一体何で作られているのかは、あまり知られていないのではないのでしょうか。
生のビーツは店頭ではなかなかありませんが、ネットで購入できます。
ただ、生のビーツは下茹でをしないといけないので、手間と値段を考えると缶詰が便利かもしれません。
今回はロシア人留学生ターニャの料理ということで、実家から缶詰が送られてきたのかな?という想定のもと、缶詰を使用して、いざ調理スタートです。
【用意するもの】

キャベツ、パプリカ、玉ねぎ、イタリアンパセリ、にんじん、にんにく、じゃがいも、牛スネ肉、ホールトマト、ビーツ缶、レモン、ローリエ、ディル

まずはお肉を煮込みます。
鍋に牛肉を入れ、ひたひたになるまで水をたっぷり注ぎます。

徐々に灰汁が出てくるので、すくって取り除きます。

沸騰し始めたら、ローリエを入れて弱火で一時間コトコト煮ます。

牛肉を煮ている間に、他の具材の準備。
ビーツ缶は赤い汁が飛び散らないように注意します。
ビーツの汁は捨てずに使います。

本体は二つに切り分けます。
とにかく食べやすい大きさであればOK。
ビーツはまな板に色が移るので、切ったらすぐにまな板を洗います。

ホールトマトも適当な大きさに切ります。
こちらも、ビーツと同じく汁は捨てずに。

イタリアンパセリ、玉ねぎ、パプリカ、にんにくはみじん切りに。

じゃがいもは串切り、にんじんは乱切りにします。
切り終えたじゃがいもは、水に浸しておきます。

キャベツはぶつ切りに。
芯さえ切れば、白くて硬いところが入っていても煮込んで柔らかくなるのでOKです。
具材を全て切り終えたところで、牛肉とは別に鍋を用意します。
温めた鍋にオリーブオイルを垂らし、刻んだにんにくを入れます。

にんにくの香りが立ったら、玉ねぎを加えます。

玉ねぎがしんなりしてきたら、パプリカを加えます。

にんじんとじゃがいもも加えて炒めます。

じゃがいもとにんじんに火が通ったら、キャベツを投入します。

たっぷり入れたキャベツのかさが半分なるまで、じっくり炒めます。

キャベツがしんなりしたら、トマトを汁ごと投入。

水を加えて、沸騰するまで火にかけます。

じゃがいもやにんじんは、荷崩れ防止のためにここで取り出します。

ビーツの色うつり防止のため、キャベツの緑色の所もここで取り出します。
今回は作品に忠実にするために取り出していますが、色移りさえ気にならなければ入れたままでも勿論大丈夫です。

いよいよビーツの登場。鍋に投下して、温まるまで火にかけます。

ビーツに火が通ったら、イタリアンパセリ半量を加えます。

ここで牛肉を煮汁の登場!
ローリエと牛肉の色が出て、ブイヨンのようです。

この煮汁をビーツの入っている鍋に注ぎます。

あとは、砂糖と塩を加えて一煮立ち。

牛肉は鍋から取り出し、熱が冷めてから細切りにします。

あとは、さきほど取り出した野菜を戻して温めます。

最後に、レモンをサッと絞り‥

残りのイタリアンパセリを加えたら、火を止めて蓋をします。
あとはオリヴィエサラダを仕上げれば出来上がり!

りんごは一口大にカットし、変色を防ぐため、塩をひとつまみ入れて揉み込みます。
レモンとゆでたまごも、一口大にカットしておきます。
あとは、大皿にリーフレタスを乗せて‥

サラダを盛りつけ。

ベビーリーフを散らします。

いんげんとりんごを散らして‥

最後にレモン、ゆでたまごを散らせば、出来上がり。

ボルシチは食べる前にディルをふりかけます。

お皿に牛肉を乗せて、この上にスープを注げば‥

見るも鮮やかな赤いスープの出来上がりです!

お好みで、サワークリームや生クリームをかけて召し上がれ。
真っ赤な色にびっくりしてしまうかもしれませんが、ボルシチは見た目に比べてさっぱりとしたスープ。
トマトの酸味がビーツで緩和され、野菜の甘みと旨味がぎゅっと詰まった味わいです。
さすが極寒の地の料理という感じで、見た目でも体が温まる色です。
熱々をすするのも良いし、夏場に冷製スープにするのも良さそう。
野菜を美味しく頂けるので、育ち盛りのカトリーヌちゃんや疲労気味の黒木君にピッタリ。
しっかりした食感の牛肉は、噛むほどに味が出るので食べごたえ抜群です。
脇役となってしまいましたが、オリヴィエサラダも食が進む仕上がり。
セロリのシャキシャキ感と、しっとり柔らかい鶏肉の食感が楽しいです。
コールスローサラダの大粒・具沢山バージョンと言うところでしょうか。
ボルシチにオリヴィエサラダ、どちらもスパイスやハーブもあまり強くないので、クセがありません。
中でもボルシチは、ビーツの食感が大根に近くて、おでんのような安心感があります。
この、「おでんのような安心感」こそがターニャの良いところなのかもしれません。
見た目は奇抜でも、実は健康を考えた、素朴で優しい味。
不器用な彼女に思い馳せながら舌鼓を打つ‥そんな一品なのでした。
■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

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