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~突如現る二つの刺客 の巻~

お肉の下ごしらえが完了したら、次はダッチオーブンの準備です。
そもそもダッチオーブンとは何のことかと言うと、分厚い蓋つき鍋のうち、蓋に炭火を載せられるようにしたものの総称。
ざっくりと言うと、「鍋の形をしたオーブン」なのです。
オーブンというと加熱調理器具のものを想像しがちですが、ダッチオーブンの見た目は鍋そのもの。
古くはアメリカの西部開拓時代から存在が確認されており、国によって名前が違ったり、類似のものがあったりと奥深い調理器具です。
ダッチオーブン自体の分厚さと重さによって、食材に熱がじんわり均一に入り、水分を逃さないのが特徴。
通常の鍋では考えられませんが、その特徴を活かしピザやパン、ローストチキンなどの調理に多く使われるバイタリティに富んだ代物です。

本来は使い始める前に「シーズニング」という鍋の腐食を防止する作業が必要となるのですが、今回はシーズニング不要ですぐ使える!という代物を購入したので、すぐに炭火にオン。
調理をはじめる前に、ダッチオーブンをしっかり熱します。

オリーブオイルを一匙いれます。

鍋を回して、全体にオリーブオイルを行き渡らせます。

十分に温まったら、豚肉をダッチオーブンに入れます。

外側に焼き色をつけていきます。
こうして肉を先に焼くことで、肉の変形と肉汁が出てしまうのを防ぎます。

側面も忘れずに。

もっと強く焼き色をつけてもいいくらいですが、あまり熱しすぎると出来上がりがパサパサになってしまうのでこのくらいで止めます。

一旦、お肉を取り出しお皿に乗せておきます。

あとは、ダッチオーブンに野菜をゴロゴロと入れ‥

お肉を再度入れます。

ちょっと入れすぎました。

ダッチオーブンを揺すって、お肉の位置を調整し、なんとかまとまりました。

蓋をしっかり閉めます。

パーム大臣のように、あとはこのまま放って置くだけ。
可能であれば、せっかくなので蓋の上にも炭を乗せると熱の入りが良くなります。
乗せなくても勿論OK。

火は強すぎないように、時折様子を見て下さい。
さて‥

出来上がるまで、およそ45分。暇を持て余します。

外で遊ぼうにも、この日はあいにくの雨。

そこでコレの登場!
紅の豚のピッコロ社のペスカトーレで購入したスカンピです。
またの名を手長エビと呼ぶというのに、肝心の手が折れてしまったもの、予備として買った分。
幸い炭火の網が半面空いていることですし、せっかくなので、ローストポークを待つ間これを焼いてプチBBQとしけこもうではありませんか!

いそいそとスカンピを縦半分に切ります。

軽く塩を振って、炭火で焼くだけ。
このシンプルなのに贅沢な感じは一体何なのでしょう。
本来ならばローストポークと共に食べようとしていたオニギリも、空腹に負けて食べ始める一行。
あくまで今回の主役はローストポーク。
空腹は極上のスパイスと言いますし、スカンピでお腹一杯になったらどうするんだ!という問題がありますが‥目の前の香ばしい磯の香りには抗えず‥
そして、もう一人の刺客が現れるのです。

はるばる松阪からやってきた、あの食材が‥?

そうです。実は、ちゃっかり焼肉用も買ってきていました。

嗚呼、この霜降り。

ビストロ・アニメシの暴走は止まりません。

さっと炭火で焼いて、ワサビ醤油で食べたらもうたまりません!
食べては次の肉、食べては次の肉!と焼肉に夢中でなる我々。

どことなく淋しげなローストポーク。
スカンピと焼肉でお腹が満たされた直後という大変高ハードルな空気の中、ちょうど45分が経過しました。

蓋の上の炭を取り、灰をうちわで飛ばします。

専用のフックで蓋を持ち上げると‥

湯気が立ち込める中、ローストポークの出来上がりです!
野菜から出た水分なのか、鍋からはくつくつと煮える音が。
ローストポークは鍋に触れていた部分がジジジ‥と焼けて、なんともジューシーで香ばしい香り。
一度蓋を閉めたら出来上がりまで全く中が見れないので、この出来上がりとのご対面は自然と気持ちが高まります。

ヤケドに気をつけて、ローストポークを切り分けます。

中はしっとり、綺麗なピンク色です!

滴る肉汁が艶々で、焼き色は綺麗なきつね色のローストポーク。自然と胃袋に余裕ができます。

野菜を取り分けようとしてビックリ。
あまりにも柔らかくて、力を入れすぎると危うく崩れしてまいそうです。

じわじわと透き通った飴色の肉汁が溢れてきました。

せっかくの美味しさが逃げないうちに、まずはそのままパクっと一口食べてみるともう感激!
下味がしっかりと染みてしっとりとした食感に、噛むたびに肉汁が染み出るジューシーさ。
クレイジーソルトが善戦し、お肉は臭みが一切なくハーブとにんにくのスパイスが最高です。
スカンピと松阪牛を食べた後の胃袋を持ってしても美味しいと感じるなんて‥と、ダッチオーブンの底力を感じた瞬間です。
そして感激はお肉だけでは留まりません。
じゃがいものほっこり具合も、食べると顔がほころぶ美味しさなのですが、何といっても驚きなのは玉ねぎと人参の甘さ。
今回、食材は特にこだわらず、なんの変哲もないスーパーで得られている普通の野菜を購入したのですが‥
フォークで刺せないほど柔らかくなった玉ねぎと人参は、口に入れた途端にほろほろと崩れ、舌いっぱいに甘さが広がります。
野菜ってこんなに甘かっただろうか?と驚くその甘さ。
甘いだけではなく、味がぎゅっと中に詰まっているのです。
これも、蓋が重く水分を逃さないダッチオーブンの成せる業。
野菜の身いっぱいに凝縮された味わいに、思わずパクついてしまいます。

「これにはカラシが合うんだ」というパーム大臣のオススメに従ってマスタードをつけて、また一口。
これがまたクセになる良いお味!
豚肉の味がマスタードによってよりクリアになり、ピリッとした辛さが油っぽさを緩和します。
マスタードの粒のプツプツとした食感もまた楽しいものです。
鍋の底に面していた部分はいくらか焦げ付いていましたが、それも真っ黒ではなく深い飴色。
ここに肉汁やワインを足せば美味しいグレイビーソースが出来上がるのですが、この焦げをそのまま絡めて食べるのもまた味わい深いです。
豚肉はあらかじめ焼かずに、そのまま入れても十分に加熱されるので、お好みで作り方のアレンジが可能。
この他にも、レモンをふりかけたりお好みの調味料で味の幅を楽しむことができます。
気軽に作れて失敗なし!しかもこんなに美味しいとなれば、パーム大臣の株が急上昇するのも納得の一品なのでした。
「これならいくらでも入る!」とうっかり食べ過ぎてしまうローストポーク。
ただでさえボリューム満点のメイン料理なので、待ち時間の間の食事はほどほどにしないと一日中お腹がきついことになるのが要注意です。
「どれも美味しかったから後悔はない!」と言いつつ、パンパンになったウェストのベストを緩めて帰路につくビストロ・アニメシなのでした。
■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

ペェル
ダッチオーブン便利ですね!!
ここまでとは思ってませんでした。
やっぱりこうやって見ると
アニメシっていいですね~
お隣の松阪牛とスカンピも
いい演出しております。
本当にありがとうございました
BistroAnimeshi
ペェル様
ダッチオーブンは意外と幅広い料理を楽しめます。
無水料理が出来るので、クッキングパパに登場する無水カレーも美味しくできるのかな?なんて思ってます。
今回のリクエスト、とても楽しい料理でした。
こちらこそ、お礼を言わせて頂きます。
今後ともビストロ・アニメシを宜しくお願いします(^^)