~親指ほど太いうどん!? の巻~
今回再現するのは、時代小説の代表「鬼平犯科帳」に登場する一風変わったうどん。
タイトルにもある「鬼平」こと主人公の長谷川平蔵は、幕府の長官。
作中では、江戸の街に現れる盗賊とそれを取り締まる平蔵の姿が描かれます。
どこか憎めない小物泥棒や、無情な事件を起こす凶悪な盗賊など、一言に事件と言ってもその内容は様々。
江戸の舞台で繰り広げられる物語は、何時の世も変わらない人間の儚さや汚れ、ありとあらゆる姿がありのまま描かれています。
気づけば作品の世界にどっぷりとはまってしまうこと間違いなし。
そして作品を読んでいるうち、当時の生活にも興味をそそられます。
特に食事に関しては、料理名をあげたら限りがなくなるほど。
白魚と豆腐の小鍋だてに、わけぎと木くらげ、生鰹節‥と、古くから食卓に上がるものだからこその魅力があります。
蕎麦を啜る喉越しや、魚の煮付けの甘辛い香りは、誰しもが感覚的に思い起こせるはず。
作中では、そんな日本人の心をくすぐる小粋な描写が度々登場します。
今回挑戦するのは、そんな鬼平犯科帳の中でも一番のインパクトを持つ一品。
一本饂飩、ただのうどんではないのです。
親指ほどの太さで、とぐろを巻いたうどん‥それこそが一本うどんなのです。
漫画化された鬼平犯科帳にも、この一品うどんは登場します。
作中では、その太さ故にすすらずに箸でちぎりながら咀嚼する姿が描かれています。
味は勿論のこと、是非とも一本の太いうどんを見てみたい!
ということで、いざ調理スタートです。
うどんの麺は、以前作成した耳を澄ませばのおじいさんお手製鍋焼きうどんと同じ行程です。詳しい作り方はコチラ!
【用意するもの】

中力粉、塩、水
まずはうどんの作成。

小麦粉に塩水を注ぎ、混ぜあわせます。

水と周りの粉を合わせるようにして、すばやく混ぜます。

粉を両手で持ち上げては落とし、持ち上げては落とすイメージで。
大きなダマがある場合は手でほぐしてあげます。

粉がそぼろ状になって、特に目立つ大きさの塊がなくなればOK。

固さをチェックするために、手のひらに写真の量をとり、握り締めます。
「ひやご飯を握りつぶした時と同じくらい」や、「ちょっと硬い耳たぶ」が感覚の目安です。
硬すぎず、柔らかすぎなければ問題ありません。

粉をひとつにまとめて行きます。

最後に体重をかけて生地を完全にまとめたらOK。

丈夫なビニールに入れて、いよいよ足で捏ねます。

床に紙を敷き、清潔な靴下で生地を踏んで行きます。

生地が伸びたら一旦取り出します。

平たくなった生地を、畳んで‥

畳んで‥

三つ折りにします。

両端を折り込み、正方形に。

最後に上から体重をかけて、生地が開かないようにします。

そして再度ラップに入れて、同じように生地を伸ばしていきます。
出来あがったらビニールから取り出し、先ほどと同じように折りたたみます。

生地が開かないように、今度は全体重をしっかりかけておきます。

この状態で20分ほど生地を寝かせます。

20分経過。包丁で4~5等分します。
包丁で切り分けたら、ここからが本番!
通常、うどん作りでは次にこの生地を平たく伸ばしますが、一本うどんはそうしません。

切り分けた生地の断面を見ると、折りたたんだ時の形の名残があります。

この名残をそっとほぐして、折りたたむ前の状態に戻します。
くっついて広げにくい場合は、打ち粉をまぶしながら行うとスムーズです。

生地を転がして、適当な太さ・長さになるまで伸ばします。

伸ばし終えたところ。

ちょうど親指と同じくらいの太さです。
加熱すると膨らむので、少し指より細くても大丈夫です。

伸ばし終えたら、全体に打ち粉をまぶします。

手で撫でるようにして、全体に馴染ませます。

あとはこれを密閉できる容器に入れて、最低でも一晩冷蔵庫で寝かせます。
本来なら生地を伸ばして切るところを、大きさの都合で分解して伸ばす試みをしてみました。
今のところ、太さも長さも理想に近づけていますが‥
果たしてこの行いは、出来上がりの食感にどう影響するのでしょうか?
そもそも、この太い麺は果たして中まで茹で上げるのか!?
次回、「茹でるだけじゃ、物足りない」の巻に続きます。
■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□


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