前篇の「親指ほど太いうどん!?」の巻をお読みでない方は、まずはコチラから!
~茹でるだけじゃ、物足りない の巻~
麺を寝かせて一日経過したところで、いよいよ茹でにかかります!

鍋にたっぷりのお湯入れ、沸騰したところで麺を投下。

まるでうどんとは思えない太さ。
底にくっつかないように、こまめに箸でかき混ぜます。

芯まで茹で上がるには、一体どのくらいかかるのでしょう?
とりあえず1時間、吹き零れに注意しつつ茹でることに。
茹で上がるにはしばらくかかりそうなので、その間にうどんつゆを作ることにします。
【用意するもの】

醤油、酒、水、みりん、昆布、鰹節

そしてお砂糖

昆布はあらかじめ水に浸しておきます。
火にかけて、沸騰したら昆布を取り出します。

続けざまに鰹節を入れて2~3分火にかけます。

火を止めて粗熱をとったら、ざるで出汁を濾します。

だしがらを絞って水気を切ります。

取れた出汁は鍋に戻して火にかけます。
出汁が沸騰したら、みりんと酒を入れてアルコールが飛ぶまで一煮立ち。

アルコールが飛んだら、醤油とお砂糖を加えます。

材料が全て溶けきったら、火を止めて粗熱を取ります。
粗熱が取れたら、ボウルに移して冷蔵庫で冷やします。

だしがらは、時間がある時は捨てずにふりかけを作ると無駄なしです。
うどんつゆが出来上がったところで、気になる麺の茹で具合を確認。

写真は湯で時間30分のもの。
箸でちぎって中をみると、まだまだ固いです。
おそらく麺が茹で上がる頃には、うどんつゆはキンキンに冷えていること間違いありません。
薬味の準備もとうに終わり、果てしない湯で時間に暇を持て余した我々。
せっかく時間があるのならば、とある実験を試みることにしました。
実験に使うのは、この「せいろ」。
作中の一本饂飩の説明に、「五寸四方の蒸篭風の入れ物‥」というくだりがあります。
江戸時代、お蕎麦は蒸して提供されていました。
蕎麦粉につなぎを使っていなかったので、茹でると千切れてしまうのが理由のようです。
今ではつなぎを使ったりと茹でても千切れないようになり、蒸す文化はすっかりなくなりました。
そして、蒸篭を使って蒸していた頃の名残が、この「せいろ」なのです。
うどんは小麦粉なので、茹でても千切れません。
蕎麦とは違い、おそらく昔から茹でていたと予想されますが、それはあくまで普通のうどんの話。
我々が作るのは一本饂飩なのです。
芯まで茹で上がるのに相当の時間がかかる一本饂飩、その製法は謎に包まれています。
長時間茹でるだけでは、表面がめくれたり膨らんだりと、あまり美味しくなさそうな気もします。
では、いかにしてしっかりした形で加熱していたのか?
わざわざ「蒸篭風の‥」と書かれているからには、もしかして蒸していたのではないかという疑問が生まれたのです。

思い立ったが吉日ということで、さっそく蒸す用意をします。
大鍋にお湯をはり、蒸し器を設置。

蒸し器の上にせいろを乗せます。
せいろだけでも蒸せますが、高さがないので蒸し器の上に乗せています。

濡れ布巾を蓋に被せて、蓋をします。
今回は鍋が大きいので蓋も相当なサイズ。
ということで、100円均一で布の薄いバスタオルを購入しました。

蓋をしてしばらくお湯が沸騰させ、鍋の中に蒸気を充満させます。

麺はあらかじめとぐろを巻かせておきます。

熱々のせいろに麺を乗せます。
蒸気が出ているので、火傷には十分気をつけます。

蒸気が逃げないようすばやく蓋をします。
あとは茹でうどんと同じく、芯まで熱が通るように長時間じっくり蒸します。

蒸しうどんが落ち着いたところで、茹でうどんの状況チェック。
茹で上がりを見る為に、キッチンばさみで端を切ります。

60分経過したところ。なんとか芯まで茹で上がりました。
しかし、長時間茹でたせいで表面がドロドロしてしまいました‥

ザルにあけて水で冷やします。
表面のぬめりを手で取るように丁寧に洗います。

麺が硬くて、これではとぐろが負けない!
仕方ないので、とにかく水で麺を引き締めます。
麺が太いので、芯まで冷えるのに10分はかかります。
氷水でよく冷やしてあげます。

一方の蒸し饂飩はというと、表面が崩れるでもなく、つやがあって美味しそう。
茹でうどんは60分茹でても硬めだったので、80分蒸しました。

蒸しうどんも、茹でうどんと同じく水でぬめりを取ります。

左が蒸しうどん、右が茹でうどん。
蒸した方が黄色がかった麺で、きゅっと引き締まっています。
茹でた方は白っぽく、茹でている間に麺に亀裂が入ってしまいました。

亀裂が入った茹でうどん、水で冷やすうちに切れてしまいました。
そして試しに食べてみると、外側がやけに柔く中が硬いというイマイチの出来。
ということで、今回はの出来上がりのメインは蒸しうどんに決定。

蒸しうどんは仕上げに10分ほど茹で上げます。

茹でうどんと同様に、じっくり芯まで冷やしたら‥

よく水を切り、せいろに乗せます。

ついに完成!
白蛇のようにとぐろを巻く風貌に、心踊ります。

あとはこれを、箸でちぎりながら‥

柚子や擦胡麻、ねぎなどをあしらった、濃い目のつゆにつけて頂きます。
ひとくちパクっといくと‥
モッチャモッチャモッチャモッチャモッチャ‥
「うどんは、普通の太さのものが一番」
今回の感想は、これに尽きます。
今の世になくなってしまった一本饂飩、豊島屋の秘密製法でしか美味しく出来なかったのでしょう。
我がビストロが挑戦するには力不足だった‥
白玉粉で作ると、もう少し食べやすい出来上がりになるかもしれません。
豊島屋の職人さんは一体どうやって作ったのか、謎の残るうどん。
そんな、江戸っ子のとっておきの一品なのでした。
■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

gensan
面白く拝見しました。
ご存じかと思いますがこの一本うどん、実際に再現されて提供しているお店があるようですよ。
http://woman.excite.co.jp/restaurant/shop_51316.html/
BistroAnimeshi
gensan様
コメントありがとうございます。
一本うどんを再現されている高田屋さんについてですが、知ってはいるものの実際に食べに行っていないので非常に気になっています。
今回私共の作ったものと違い、麺をしっかり伸ばして切り分けているので、麺が筒状ではなくしっかりと角があるとのこと。
もし食べに行く機会がありましたら、またブログにてレポートしますね!
今後とも宜しくお願い申し上げます。
MaedaMiki
Twitterでコメント下さった方へ
コメントありがとうございました!
何も知らずにうどん屋でこれが出たらびっくりしちゃいますね。笑