前篇の「普通が難しい」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!
〜サクッとしてナンボ! の巻〜
身がボソボソになってしまったものの、なんとかおろし終えたアジ。

軽く塩こしょうを振ります。

ビニール袋に薄力粉を入れて、空気を含んだ状態で口を掴んで軽く振ります。
全体にまんべんなく薄力粉がついたらOK。

今回はあくまで「普通」のアジフライにこだわるので、特別なことはしません。
ただ、定食屋さんのアジフライといえば、サクッとした食感が命。
ということで、衣がサクッと揚がるよう溶き卵には酒を加えます。
アルコール分が油の中で余分な水分も一緒に飛ばすので、サクッと仕上がります。
フライの卵液のほか、天ぷらの衣にも酒は使えます。
※大量に入れると油はねが大変なので、量は加減して下さい。

あとは、卵液にアジを浸して、卵液が滴らないように水気きり。

パン粉を全体にまんべんなくつけます。

あとは、180℃の油で揚げるだけ!
外側からキツネ色に染まっていくので、箸で触れてふちの衣がカリッと硬くなっていれば、ひっくり返します。

反対側もこんがり揚げます。
揚げ物をしている時の音って、なんて景気の良い音なんでしょう!

揚げ終えたフライはバットで余分な油を落とします。
その間に、ごはんをよそったり、お皿にパセリや千切りキャベツを盛って‥

「ごゆっくりどうぞ」
3年ぶりの再会で耳にした仲村さんの言葉。
春日くんは、きっとその時、心ここにあらず。
揚げたてで、湯気の立つ味噌汁なんかも、多分見えていないでしょう。

アジフライ定食といえば、食堂の定番。
その店によって、たっぷりのタルタルソースがかかっていたり、ミニトマトが彩りに乗っていたりとありますが、食堂水越のアジフライ定食はかなりシンプルです。
マストなごはんに味噌汁、千切りキャベツがあって、飾りはパセリのような物体のみ。
お新香があるのはありがたい。
そんな、そっけない位に普通の定食。
静かで気が抜けてしまいそうに普遍的で、穏やかで。
それが、その街と店、仲村さんの今を表すような気がしてしまって、なんだか悲しいような安心したような複雑な気分。
卓に醤油のようなものが確認できたので、お醤油で頂く感じかな?
私はアジフライはタルタルソースとウスターソースで食べるタイプですが、郷に入れば郷に従え。
フライの食感に、香ばしい醤油が染みこんで、ごはんが進みます。
たまには違う味で食べるのも悪くないな、と思いました。
静かな食堂のなかで、サクッサクッとアジフライを咀嚼する音だけが響く。
作中では食べる前に話に進展があるので、食事シーンはありません。
でも、なんだかあの空間に入り込むことができたような。
魚おろしの腕を上げなければ!と反省した一品なのでした。
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