今回は、2011年、ブログ開始したての頃のビストロ・アニメシ昔話です。
ライブドアブログには、ブログの管理画面に「HISTORY VIEW」というボタンがあるのですが、
それを押すと、今まで投稿した記事が年代順に写真つきでズラーッと整頓されたページを見ることができます。

こんな感じです。
「HISTORY VIEW」は、アルバムを見るかのような楽しみがあります。
せっかくなら、管理画面だけではなく読者の方も見ることができたら良いのですが…
それはさておき、時折思い出したように見ては楽しんでいるのですが、ふと「一番最初の年の6月(今頃)はどんな記事を書いていたかな?」と気になりました。
そして「HISTORY VIEW」を遡ること、2011年6月‥

私は真夜中にジャムおじさんになっていました。
出来上がったアンパンを持って、アンパンマンにもなりました。
なぜ真夜中にそんなことになっているのか?
話はもう少し遡ります。

2011年の春、大学を卒業した私。
火災報知器が鳴らないか怯えながら、1Kのアパート内で七輪焼きをしていました。
なにも、やみくもに迷惑行為をしようとしたわけではありません。
自分の「楽しい」と思うことを仕事にしたい。
そんな茫漠とした志を胸に、就職をせずに手探りの自営業を始めた結果の行動でした。
「自営業をする」なんてたいそうなことを言っても、決意表明をしただけの状態でした。
初期費用なんてあるわけもなく、技術もなければ具体的な収益見込みもない。
どんな仕事をするかも未定。
決まっているのは「楽しいことを仕事にする」という目標。
そして生まれたのが、このブログです。
この時は、「楽しいこと」のもう一つ上のステップの、「楽しいことでお金を得る」までは頭が回りませんでした。
持ち札がなにもない状態では、どうしようもない。
だから、焦る気持ちはありながらも、とにかくまずは「楽しいを形にする」ことに集中しました。

料理初心者の状態で作った初めての「アニメシ」は、七輪を使ったこれ。
となりのトトロに登場するサツキちゃんのお弁当です。
アルバイトをして、生活費とアニメシ活動代を得ていました。
「無理のない範囲で続けられるように」と設定した「週1レシピ公開」でしたが、知識不足やネタ不足で思ったよりギリギリで作って撮影して記事を書いて‥と、とてんやわんやの毎日。

時には、マンモスの肉の「骨」から作る為に陶器ねんどを捏ねるところから始めたり。
変なところに好奇心を持ってしまうから、結果として記事の公開がギリギリになって、自分で自分の首を絞める羽目になるのですが‥
料理自体が新鮮で、発見だらけで、面白くてしょうがなかったです。
しかし、楽しいだけではありません。
新生活には、「期待」と同じくらい「不安」が付いて回るもの。
6月。就職した友人らと久しぶりに会った時、社会人として逞しく成長しつつある友人らが輝かしく、大人に見えました。
大学生の頃とは違って、少し体になじむようになったスーツ姿。
食事をするのも、学生の頃よりもちょっと落ち着いたお店で、ギリギリの生活の私はお金が足りるか心配しっぱなし。
決して遊んでいるわけではないけれど、はっきりと人と違う道を歩んだことを感じ、焦りのようなものを感じ始めました。
私はこのままで良いのか。
でも、他に何かするにしても方法がわからない。
それならば、続けるうちに目標を明確にしていくしかないはず。
あの日、些細すぎて今となっては思い出せませんが、アルバイト先で何か落ち込むことがありました。
クタクタになって帰宅して、一息ついたのは夜中。
将来のことも心配になってブルーな気分でしたが、記事公開の締め切りが迫っていました。

さて、と気持ちを切り替えて作り始めたのが、実寸アンパンマン。
あんこだけでも2kg。夜中に一体私、何やってるんだろう?と寂しい気持ちになりました。

暑い日でしたが、パン生地を滞りなく発酵させる為に、エアコンはつけないで汗だくになりながら生地をこねます。

テーブルいっぱいになるだけの生地をこねていくうちに、夜中というのもあって変なテンションに。
「何やってるんだろう、私…」という落ち込みが、同じセリフでも、笑えてきちゃったのです。

だって、夜中に自分の家のオーブンにアンパンマンがいるんです。
笑っちゃうでしょう。

焼いていくうちに膨らんで、鼻がてっぺんについてしまいそうでハラハラ。
この状況がもうおかしくって、シリアスな気分で不安がることがバカバカしくなっちゃいました。

クタクタになって、なんだか分からない将来を嘆くなんてどうでもよくなって。
明け方に出来上がったアンパンマンは、甘じょっぱくて、じんと身体中にエネルギーとしていきわたるような感覚でした。
色んなきっかけや偶然、出会いに恵まれて、当時は見えなかった今に至ります。
目標の一つだった本もだせて、次の野望へと気持ちは続きます。
しかし、最近では料理を作りすぎて、目がお腹いっぱいな気持ちになる日もしばしば。
あの頃の、ジャングルを切り開くような手探りの料理は忘れてしまっていたようです。
あの深夜のアンパンマンは、不安で泣く私のお腹も心も満たしてくれました。
泣いてる人を思わず笑わせるようなバカをやる。
これからもそうありたいと、一人反省会をしたのでした。
BistroAnimeshi
匿名希望様(投稿非公開ご希望でしたので、念のためお名前も匿名にさせていただきます)
コメントありがとうございます!
記事で楽しさを共感して頂けて、何より嬉しいです。
レシピを作ったり、食べてみたり、作品への愛を綴ったり…
最初はそれだけで楽しかったはずなのですが、欲が出て誰かと分かち合いたいと思うようになりました。
ただ、時には読者様をご満足させられず、今回の一件のようなことが起きてしまいました。
こうしてコメントを頂けると、楽しみにして下さっている方がいるんだ!と思うと同時に、コメント欄をご覧になって、せっかくの楽しい気持ちに水をさしてしまったのではと申し訳ない気持ちになります。ご心配をおかけしてしまい、申し訳ありません。
これからまた、パーっと楽しくなるような記事作りに励みますので、今後もぜひよろしくお願いします。
心温まるコメント、ありがとうございました!
BistroAnimeshi
匿名希望様
再びコメント頂き、ありがとうございました。
お返事が遅れてしまい申し訳ありません。
なんとサクラデンブとウグイス豆から作って下さったんですね!
まさか再現にチャレンジしてくださる方がいらっしゃるとは思わなかったので、とても嬉しいです。
しかも、そんなに素敵な思い出のきっかけだなんて恐縮です。
私などは本当にほんのきっかけで、実際には匿名希望様の温かな気持ちが、皆様を元気にしたのだと思います。
でも、こうして実際に作っていただいた方と、その時のかけがえのないお話を教えて頂けると私の今後の糧になります。
ありがとうございました。
これからもぜひお楽しみいただければと思います。
そい
毎回とてもとても美味しそうな料理ばかりでお腹を空かせながら読んでいます。
ローストポークの回が一番好きで何度も見返してます。
これからも頑張ってください。
BistroAnimeshi
そい様
ローストポーク、私も作っていて楽しくて美味しくて、大好きな回です!
気がつけばアウトドアに良い季節ですね。またアウトドアで何かしてみたいものです。
応援コメント頂き、ありがとうございました。頑張ります!